2022年7月号 源四郎のこばなし

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  • 今月の福山新田
  • 今月の米づくり
  • 田んぼの役割

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※ 紙面でご覧になりたい方はコチラから

目次

今月の福山新田

ご無沙汰しております。「源四郎のお米」生産者の高橋です。あっとい間に梅雨が終わり猛暑が続いたかと思えば、また梅雨に戻ったかと思うような悪天候が続いていますね。

今月の福山新田はホタルが見頃を迎えています(上の写真)。何となくホタルと言うと、お盆のイメージでしたが、梅雨の終わり頃が見頃なんですね。街頭など、明かりが少ない福山新田ではホタルの光もより一層際立って見えます。今年は天の川とホタルを一緒に見ることができ、とても癒されました。

今月の米づくり

2022年7月の稲の様子

6月は気温の低い日が多く、分げつ(稲が枝分かれすること)が遅くなりがちでしたが、遅れを取り戻すかのような猛暑で一気に分げつが進みました。今月の主な米づくりとしては以下のような作業になります。

・中干し
・溝切り
・中間肥散布

それぞれの具体的な内容については次項です。

中干し

田んぼと言うと、常に水が常に溜まっているイメージがあるかと思いますが、「充分に分げつしたな」というタイミングで水を抜きます。こうすることで田んぼを乾かして稲刈り時に機械が埋まらないようにしたり、根に酸素を与えることで強くするといった効果があります。

溝切り

溝切りの様子

実は田んぼの作業の中で一番キツいんじゃないか?と思っているのがこの作業。田んぼに溝を掘る(切る)ことで水はけを良くする効果があります。

写真の自転車のようなもの(製品名は田面ライダーと中々洒落てます笑)で溝を掘っていきます。エンジンがついているので自走するかと思いきや、田んぼの状態により、なかなか進みません。

田んぼを走るだけで終わり、と思いきやこの掘った溝同士を繋げていく作業が必要。猛暑で田んぼに足を取られるのでキツい作業です。溝切りができなくなって離農する方もいるほどです。

中間肥散布

田んぼ作業も中盤、苦土とケイ酸が含まれている肥料を撒きます。この栄養素を撒くことで、茎が太く倒れにくくなり、お米も美味しくなると言われています!

田んぼの役割

目立ちにくいですが、実は田んぼは様々なところに役立っています。特に山間部では欠かせない、田んぼの役割について、今月はご紹介していこうと思います。何かと不便なことも多い中山間地域での米づくりですが、担い手が少なくなっていることを受け、以下のような機能を期待して国からも補助金が交付されています。

土砂崩れや洪水を防ぐ

魚沼市では市内面積の8割を山間部が占めています。そんな土地では大雨が降ると一気に水が川に流れ込むため、地盤が緩んで土砂崩れや洪水が起きてしまいます。

ですが、田んぼがあることで斜面が崩れにくくなり、一時的に水を溜めておけるので少しづつ川に流すことができます。魚沼で米づくりが盛んになった理由もうなづけます。

川を綺麗にする

これは①にも繋がることですが、日本は火山国という土地柄か土が崩れやすく、山の斜面も急なところが多いです。なので雨が降るたびに土が削られ、その削られた土が川に流れこむので、川が埋まったり、常に泥で汚れてしまいます。ですが、田んぼがあると雨が土に吸収、濾過され、入ってきた時よりも綺麗な状態で排出することができます。

いろんな生き物を育てる

アカハライモリ

田んぼには様々な生き物が住んでいます。

カエルや山椒魚の多くは田んぼに産卵し成虫になるまで田んぼで過ごします。このような生態系を維持するのにも田んぼが一躍かっているのだと思います。ちなみに私の田んぼでよく見かける生き物の中でお気に入りは、写真にあるアカハライモリ。こっちにきて初めて触りましたが、動きがゆっくりでとても可愛いです。

最後に

源四郎のお米は以下の購入ページでご購入いただけます。魚沼の山の中で作ったお米、どうぞお楽しみください。

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この記事を書いた人

米所として知られる新潟県魚沼市で「源四郎のお米」(魚沼産コシヒカリ)を育て販売しています。四季の移り変わりが美しい、この地で自然の恵みに感謝しつつ、向き合うことの大変さを実感しながら生活しています。

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