2025年4月号 源四郎のこばなし

雪上桜のイメージ
今月号のこばなし
  • 最近のできごと
  • 今月の米づくり
  • 新米と古米の見分け方

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目次

最近のできごと

こんにちは。源四郎のお米生産者、高橋です。三月も終わりに近づき、日差しの中に春のあたたかさを感じるようになってきました。ここ魚沼でも、時折「暑いな」と思うくらいの日も出てきて、ようやく長い冬が終わりに向かっていることを実感しています。

とはいえ、ここ福山新田では、まだ田んぼや畑の周りには雪がたっぷりと残っています。道端の影や田んぼの低いところには雪が根強く残り、田んぼがようやく顔を出すのは、今年もゴールデンウィークを過ぎてからになりそうです。豪雪地としては毎年のことではありますが、春が待ち遠しいこの時期は、自然の変化を一層敏感に感じながら過ごしています。

そんな中、福山新田の春の風物詩、「雪上桜(せつじょうざくら)」が咲き始めました。まだ一面が雪に覆われているなかで咲く桜は、他ではなかなか見ることのできない特別な風景です。白い雪と淡いピンクの花が織りなすコントラストはとても美しく、「長い冬を越えて、ようやく春が来たな」と感じさせてくれます。

さらに今年は、4月19日(土)限定で、雪上桜のライトアップも行われました(写真上)。夜空に浮かぶ桜が、雪の上に淡く照らし出されるその光景は、幻想的でとても印象的でした。来年以降もライトアップは継続していくようなので、機会があればぜひ、春の福山新田を訪れてみてくださいね。


今月の米づくり

育苗のイメージ

いよいよ今年の米づくりが本格的にスタートしました。まずは、育苗用ハウスの設置から取りかかっています。昨年からは、苗をすべて自分のハウスで育てるようになりましたが、育苗場所の地面はまだまだデコボコしていて、そのままでは良い苗が育ちません。そこで、まずは地面の整地から始めています。先輩農家さんのお話によると、「地面をしっかり平らにするには、3〜4年はかかるよ」とのこと。

苗代(なわしろ)の地面が平らでないと水が均等に行き渡らず、水分にムラができてしまいます。その結果、苗の成長にもバラつきが出てしまうんです。なので少しずつでも均一な地面を目指します。

ある程度地面が整ってきたら、いよいよハウスの骨組みの組み立てに入ります。この記事を書いている4月20日現在、まだ作業の真っ最中。

今年は雪解けが遅かった影響で、「すじまき」(苗の種まき)は例年より1週間ほど遅れる見込みです。ですが、気温の上がり方次第では、一気に生育が進むこともあるので、そのときにしっかり対応できるように備えておきたいところです。


お米の豆知識「新米と古米の見分け方」

スーパーで「新米」と書かれた袋を見ると、なんとなく美味しそうな気がしますよね。でも、実際に家にあるお米が”新米”か”古米”か、パッと見て分からない…という方も多いのではないでしょうか?

新米と古米を見分けるいちばん簡単なポイントは「ツヤと香り」です。

新米は、収穫されたばかりのため、粒に透明感があリツヤツヤしているのが特徴です。白くにごったような見た目ではなく、光に当てるとほんのりと透けるような感じがあります。触ると少ししっとりしていて、個人的には持ち上げたとき手に吸いつくような感触があるうな気がします。

一方、古米になると、時間が経って水分が抜けるため、粒の表面がやや白っぽく、ツヤが落ちてきます。乾燥している分、触ったときにさらさらとしていて、香りも少し控えめになります。

ちなみに、スーパーで売られているお米を買う際、お米袋の表示を見るのも大事です。「精米年月日」ではなく、「産年(〇〇年産)」の記載を見ると、そのお米が収穫された年が分かります。秋に収穫されたお米が店頭に並び始めるのはだいたい10〜11月ごろ。以降は順次「新米」として流通します。源四郎のお米でも10月以降に発送するお米は基本的に新米となります。

ただし、古米=まずいというわけではありません。古米は水分が少ない分、パラッと仕上がるのでチャーハン等、水分が少なくて済む料理に向いています。逆に新米は水分が多く、炊き立てはもちもちですが、冷めるとややべたつくこともあります。

私たち生産者にとっても、新米は特別な存在。けれど、保存状態の良い古米も十分美味しくいただけます。お米の個性を楽しみながら、食卓に笑顔が広がるきっかけになれば嬉しいです。


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